Introduction

教室紹介

東北医科薬科大学医学部薬理学教室は、2016年4月の本学医学部開設とともに3名のスタッフでスタートしました。学部学生向けの教育としては、2年次の薬理学講義・実習、4年次の臨床薬理学講義を担当しています。薬理学教育においては、薬の作用を論理的かつ体系的に理解できるような基礎力を習得させることが重要ですが、同時に臨床現場で実際に薬を処方する場面を想定しながら、基礎力を最大限活用できるような実践的なトレーニングを積むことも、即戦力となる医師を養成する上で重要です。このような基礎力、応用力の両面を養う薬理学教育を通じて、薬物療法に関する論理的な思考能力を卒業前に習得し、科学的根拠に基づいた的確な薬物選択のできる医師の養成をめざしています。

当研究室では、中枢神経疾患の病態や覚醒系の調節機構の解明をめざした研究を進めています。中枢神経疾患の脳内病態の解明に役立つ新しい分子イメージングプローブを開発し、アルツハイマー病などの多様な神経精神疾患の早期診断や病態解明への応用を目指しています。また睡眠覚醒系の機構解析を中心に、薬理遺伝学的・光遺伝学的手法を用いた行動薬理学研究を行っています。睡眠覚醒系の研究では、生理的な睡眠覚醒の制御機構だけではなく、認知症における睡眠障害の病態解析や吸入麻酔薬の意識消失作用について、主に動物モデルを用いて検証しています。また認知記憶、疼痛、攻撃行動、体温調節の分子機構について、特に視床下部に発現する神経伝達物質に注目して研究を行っています。これらの研究を通じて、睡眠についての更なる理解や睡眠関連疾患の発症機序の解明に繋がると期待しています。

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